『タイト・モールドが出来るまで』 ~開発者の奮闘記~
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5. そこから
面倒で大変でしたが、ベタ基礎に合う基礎断熱施工をするようになってからはお施主様からの評価はうなぎのぼりでした。その住み心地から「スリッパを履かない家」という素敵なキャッチフレーズも生まれました。
しかし裏では、施工にかかる手間や費用が従来の基礎と比べて重くのしかかってきていたのです。評価が上がるにつれて受注も増えて、同時期に何棟も着工することが多くなったのに、現場の手間は以前よりも大変になってしまった状態なので職人さん達の愚痴が必然と多くなってきました。
愚痴を受け流すことは簡単でしたが、そんな職人さんの声に耳を傾けてみると、愚痴の中にもそれぞれが考えを持っていることに気付いたのです。
・こうなればあれが簡単にできる。
・こうできればこの手間は省ける
などの、どうすればより効率的にできるか?という前向きな発想がまじっていることに着眼しました。そこから、私自身も工夫しながら手間を減らす方法を考える様になりました。